おいしいごはんが食べられますように 高瀬隼子著 「多様な働き方」の難しさ - 日本経済新聞

ワークライフバランスや多様な働き方は、推進すべきものとして語られる。だが仕事の総量が変わらず人手も増えない中で誰かが自分の都合を優先させれば、誰かにしわ寄せがいく。そんな現実を鋭くえぐる小説だ。舞台はラベルパッケージ製作会社の支店。入社5年目の女性社員、押尾は割を食う側だ。1年先輩の可憐(かれん)な…